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【凄腕交番警察官の事件解決物語】偽りの春 著者:降田天

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今回は降田天さんの「偽りの春」を読みましたのでレビュー書いていきます。

 

一瞬、表紙見たとき交番の警察官がどえらい悪くて犯罪を犯していく「日本で一番悪い奴ら」の類いかと思いました(笑)

 

しかし読んでみたら全然そんなことなく、むしろ交番の警察官が凄腕で事件を解決していく話でした。

 

犯人目線で基本的に話が進みます。

倒叙ミステリー好き必見です。

 

以下内容詳細です

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目次

 

☆偽りの春

著者:降田天

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偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理(1) (角川文庫) [ 降田 天 ]

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偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理【電子書籍】[ 降田 天 ]

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あらすじ

老老詐欺グループを仕切っていた光代はメンバーに金を持ち逃げされたうえ、「黙っていてほしければ、1000万円を用意しろ」と書かれた脅迫状を受け取る。

要求額を用立てるために危険な橋を渡った帰り道、へらへらした警察官に声を掛けられーーー(「偽りの春」より)

 

・鎖された赤

・偽りの春

・名前のない薔薇

・見知らぬ友人

サロメの遺言

 

合計五話収録の倒叙ミステリー短編集となります。

 

かつて”落としの狩野”と呼ばれた元刑事の狩野雷太が5人の容疑者と対峙する。

 

レビュー

ミステリー小説の王道で刑事や専門の捜査官にスポットが当てられて物語が進行していくというのはよく見るかもしれません。

 

しかし交番に勤務する警察官にスポットを当てた物語は意外に馴染みがないのではないでしょうか?

 

今回はそんな小さな町の交番の警察官にスポットを当てた物語です。

 

日々の何でもない交番業務の中から僅かな、ほころびを見つけ大小さまざまな事件を暴き解決していくストーリーです。

 

この狩野ただの交番の警察官ではありません・・・!

 

基本的に犯人目線で物語を進みます。

狩野にジリジリ追い詰められる感じは読んでいて自分が犯人で追い込められていると錯覚してしまいます。

 

なぜ、元刑事で”落としの狩野”と言われた凄腕刑事が片田舎の交番で駐在所勤務をしているのかも本書の見所です。

 

犯人が誰だ!?に飽きているミステリー愛読家、変化球で是非読んでみてください

 

最後に

本作けっこう気に入ったので狩野雷太のシリーズ初の長編小説「朝と夕の犯罪」を読もうと思い「偽りの春」を読了後その足で本屋に行ったら売り切れていました。

 

今読んでいる作品読み終えたら次は「朝と夕の犯罪」を読みたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

【紙を「神」にする作品】紙鑑定士の事件ファイル 偽りの刃の断罪 著者:歌田年

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久々に本のレビューブログ書きます。

 

今回は「紙鑑定士の事件ファイル 偽りの刃の断罪」を読みました。

bluemountain.hatenadiary.com

↑こちらの続編の2作目です。

一作目が好きなテイストだったので本屋で今回の2作目を見つけたとき速攻購入しました。

 

本作を一言で申すと「着眼点が秀逸だな」です。

 

たかが紙から、ここまで物語を広げられる作者の歌田さんの才能の凄さがよく分かる一冊でした。

 

以下内容詳細です

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目次

 

☆紙鑑定士の事件ファイル 偽りの刃の断罪

著者:歌田年

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あらすじ

1:猫と子供の円舞曲

2:誰が為の英雄

3:偽りの刃の断罪

 

3話収録の短編集になります。

 

どんな紙でも見分けられる男、渡部の紙鑑定事務所には今日も紙に纏わる一風変わった依頼が舞い込む。

 

紙粘土のようなものをぶつけられてケガをした野良猫たち。

(猫と子供の円舞曲)

 

マンガの単行本を「不良品だ」と言って、心を閉ざす少年。

(誰が為の英雄)

 

そして凶器が消えた奇妙な殺人事件・・・?

(偽りの刃の断罪)

 

前作でお馴染みのプラモデル造形家・土生井や新キャラのフィギュア作家の團の知識を借りながら渡部は複雑な謎を解決していく・・・

 

紙・フィギュア・アメコミ・印刷・コスプレなどさまざまな分野の知識を詰め込んだ一冊です。

 

レビュー

誰しもが当たり前に触る紙を物語の中心に置くというのは客観的に見ても難しいと思います。

 

そんな難しい設定の中でも話の広げ方はかなり上手だなと感じました。

 

著者の紙への知識には感服します。

 

そしてたかが「紙」にもたくさん種類があったり、異なる性質があるのは読んでいて驚かされました。

 

主人公が披露する紙の知識は専門的な表現が有りますが話自体はシンプルで読みやすい物語になっているかなと思います。

 

本作だけ読んでも勿論楽しめます。

しかしながら一作目で世界観をなんとなく掴んで2作目の本作を読んだほうが楽しめるかなと感じました。

 

最後に

著者の歌田さんはこの紙鑑定士シリーズがデビュー作品なのでこの続編は勿論ですが、新たな作品もぜひ出してほしいなと期待してます。

 

【街の薬剤師はこんなことしています】薬剤師・毒島香織の名推理 薬も過ぎれば毒となる 著者:塔山郁

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今回は気になっていたシリーズ、薬剤師毒島香織シリーズの一作目「薬も過ぎれば毒となる」を読み終えましたのでレビューを書いていきます。

 

この一冊を一言で表すと「とにかく読みやすいです」

 

ページ数も少なく、話のテンポも軽やかなのでサクサク読めます。

 

シリーズで既に4冊程出ているので読む本のネタが無くなった読書家必見です。

 

以下内容詳細です

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目次

 

☆薬剤師・毒島香織の名推理 薬も過ぎれば毒となる

著者:塔山郁

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薬も過ぎれば毒となる 薬剤師・毒島花織の名推理 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) [ 塔山郁 ]

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薬も過ぎれば毒となる 薬剤師・毒島花織の名推理【電子書籍】[ 塔山郁 ]

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あらすじ

テルマンの水尾爽太は処方箋を丹念に塗るも足の痒みが収まらず、人知れず悩んでいた。

 

薬を貰いに薬局に行くと毒島という女性薬剤師が症状を詳しく聞いてくる。

 

そして眉間にしわを寄せ医者の診断に疑問を持ち。。。。

 

急激な眠気に襲われるホテル従業員、薬を過剰に要求してくる老人、ダイエット薬を格安で売る病院など、水尾は毒島とともに薬に纏わる様々な事件に挑む。

 

第一話

笑わない薬剤師の健康診断

 

第二話

お節介な薬剤師の受信勧奨

 

第三話

不安な薬剤師の処方解析

 

第四話

怒れる薬剤師の疑義照会

 

こちらの短編5話が収録されております。

 

レビュー

医者を題材にしたミステリー小説などはよくありますが、薬剤師を題材にした小説は珍しいなと思い今回購入に至りました。

 

そして冒頭読んで、良い意味でイメージが壊されました。

 

大体こういうシリーズの主人公は「凄腕の~」や「かつては~だった」みたいな感じでパンチが効いた主人公設定なんですけど、この主人公・毒島は薬の知識が素晴らしく、少し変わった所はあるものの、病院の受診後に薬を貰いにいく町の薬局屋さんの一従業員と言う設定かつ、そこまで変人ではなかったです。

 

ここは割と拍子抜けしました。

 

話の中心は病院やクリニックで処方される薬から、意外なトラブルや事象になるという話です。

そこに毒島が現れて薬の知識、するどい推理でそのトラブルや事象を解決していくという形です。

ここの全体的な展開の流れは庶民の私にとっても親近感が湧く話の内容でした。

 

ちなみに出てくる薬もコナンで出てくる人を殺すような薬は出てきません(笑)

私たちが日常で使用している薬しか出てきません。

 

いつも何気なく利用している薬局。

普段見ることない薬剤師、薬局の仕事を本誌で知ることができるのでないかと思います。

 

最後に

本作はミステリーや推理などの言葉を推しています。

 

しかしながら、読んだ私から言わせていただくと「ナースのお仕事」ならぬ「薬剤師のお仕事」という感じでした

勿論、「ナースのお仕事」ほどポップではないですけど・・・(笑)

 

ミステリーや推理のワードに騙されず肩の力を抜いて読んでほしい一冊です。