【ホラー&ミステリー小説】ゴーストハント1~旧校舎怪談~ 著者:小野不由美
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アオシュウです(@aoshudesu)
今回気になっていた、人気シリーズ「ゴーストハント」を初めて読んだので書評ブログ書いていきます。
ホラー作品をあまり読まないので、不安半分、期待半分で読みました。
今後どのような展開になるか楽しみです。
以下詳細です
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目次
☆ゴーストハント1~旧校舎怪談~
著者:小野不由美
ゴーストハント1 旧校舎怪談 (角川文庫) [ 小野 不由美 ]
あらすじ
学校の旧校舎には取り壊そうとすると祟りがあるという奇怪な噂が絶えない。
心霊現象の調査事務所である渋谷サイキックリサーチ(SPR)は、校長からの依頼で旧校舎の怪奇現象の調査に来ていた。
高等部に通う麻衣はひょんなことから、SPRの仕事を手伝うハメに。
何とそこの所長は、とんでもなく偉そうな自信家の17歳の美少年、渋谷一也(通称ナル)。
そして、さらに調査に加わるのは個性的な霊能者たち。
果たして旧校舎の不可解な現象は一体何なのか?
書評
正直申し上げるとゴリゴリのミステリー好きで、数多くのどんでん返しを体感してきた私にとっては少し物足りなさを感じました。
ミステリに寄せたホラーストーリーで旧校舎で起こる怪奇現象は本物の人知を超えた現象なのか、それとも人為的なものなのかというのが話の焦点になります。
最後にその謎が解き明かされるのですが、「あ、そういう感じ(;'∀')」と少し落胆してしまいました。
ただ、自信家のゴーストハンター(渋谷一也)を中心に、そこに引き寄せられるように集められた、ギャルの巫女、高野山を下山したお坊さん、ゴリゴリ関西弁の金髪美少年のエクソシスト、日本人形のような可憐な霊媒師。
個性豊かなキャラが旧校舎怪談の謎に挑むさまは読んでいて面白かったです。
ホラー・ミステリー要素より面白い要素が勝つ一冊でした。
最後に
このシリーズは回を重ねるごとに面白くなっていく「スルメ小説」かなと読んでいて感じました。
また本屋で見かけた時、機会があれば2巻以降を購入したいと思います。
【法医学の最高権威・光崎の過去の過ちとは?】ヒポクラテスの悔恨 著者:中山七里
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アオシュウです(@aoshudesu)
久しぶりに中山七里さんの新書を購入。
渋い法医学の権威・光崎の活躍を描く最新作「ヒポクラテスの悔恨」の書評を書いていきます
埼玉県警の古手川と光崎の部下、栂野真琴の恋の行方も見逃せない!?!?
以下内容詳細です。
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目次
☆ヒポクラテスの悔恨
著者:中山七里
あらすじ
「これから一人だけ誰かを殺す。自然死にしか見えない形で」
斯界の権威・浦和医大法医学教室の光崎藤次郎教授がテレビ番組に出演した。
日本の司法解剖の問題点を厳しく指摘し、「世の中の問題の9割は金で解決できる」と言い放つ。
翌朝、放送局のホームページに「親愛なる光崎教授殿」で始まる奇妙な書き込みがされる・・・
その内容はなんと、自然死に見せかけた殺人の犯行予告だった。
早速、埼玉県警捜査一課の古手川刑事とともに管内の異常死体を調べることになった助教授の栂野真琴は、メスを握る光崎がこれまでにない言動を見せたことに驚く。
光崎は犯人を知っているのか?
やがて浮かび上がる悲しき「過ち」とは・・・・?
書評
本作は5話からなる短編集になり、法医学の最高権威、唯我独尊の変わり者の光崎の過去の話も描かれております。
1話1話で話は完結しますが、一本の物語で話は繋がっています。
あらすじにも書いた、「これから一人だけ誰かを殺す。自然死にしか見えない形で」という謎の犯行予告のせいで、自然死と思われる案件を1件1件しらみ潰しに調査していく、古手川と光崎の部下栂野。
司法解剖で事件の謎を解いていくシンプルな物語のスタイルですが、トリックというか司法解剖という日の当たらない部分を上手くエグっているなと感じました。
日本における、法医学の日陰具合と、制度の脆さがリアルに描かれてており「現実も詳細な司法解剖ができず、自然死として葬られた殺人事件があるんじゃないか?」と思わせる一冊でした。
最後に
本物語は「これから一人だけ誰かを殺す。自然死にしか見えない形で」という殺人予告から始まります。
やっぱり、冒頭にこんなパワーワードぶち込まれたら、ミステリー好きなら尚更、ワクワクしませんか?(笑)
中山七里さんの作品は冒頭に「なんだこれ?」と思わせる事象などを盛り込み、物語に一気に引き込む。
この巧みさはミステリー小説作家の中で一番上手と思っています。
引き込み部分が印象に残り、物語の展開がしやすいので過去多くの作品が映像化されているのかなと思いつつ読了しました。
引き続き中山七里さんにはお世話になりそうです・・・
【技巧派イヤミス作品】本日はどうされました? 著者:加藤元
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アオシュウです(@aoshudesu)
久々の嫌ミス小説を読みました。
この後味悪い感じはやはり癖になります。
展開と構成も他の作品では類を見ない作品です。
嫌ミス好き必見の一冊。
以下詳細です
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目次
☆本日はどうされました?
著者:加藤元
本日はどうされました? (集英社文庫(日本)) [ 加藤 元 ]
あらすじ
E病院で入院患者の連続不審死が発生。
うわさを聞き付けた週刊誌のフリー記者は、独自に調査を始める。
同僚への聞き込みの結果、疑いは一人の女性看護師に。
コミュニケーションが苦手で不器用。
院内では仕事ができない問題児だった彼女。
だが証言者たちの供述に記者は違和感を覚える。
人間の表と裏の顔、何が真実で嘘なのか、集団社会に潜む人間の悪意を描く。
ジメジメくるミステリー小説。
レビュー
本作の一番のポイントは容疑者として浮上したある女性看護師の、周りの人の証言(インタビュー)のみで物語が作られている所です。
証言者のそれぞれの主観で語られ、作られる真実、何が真実で嘘なのかが読んでいて混乱すること間違いなしです。
フェイクや先入観によって作られる目に見えないモンスターが生成される様を本誌で見ることができます。
幽霊より人間のほうが怖いというのを分からせてくれる展開でした。
ミステリー好きの読者なら読んでいて終盤あたりに謎の違和感が生まれてくるはず。
その違和感は物語の真実に近づく重要なピースなので、最後まで忘れず読了してください。
最後に
本作は精神的にくる嫌ミスというジャンルに入るとは思います。
しかしながら、「騙され」要素も多く含んでおり、読者を驚愕させる展開は必見で、イヤミス系(精神的なやつ)が苦手な人が読んでも楽しめる作品かなと思いました。