【倒叙ミステリーだけど最後は結局騙される】invert 城塚翡翠倒叙集 著者:相沢沙呼
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アオシュウです(@aoshudesu)
待望のメディウムの続篇「invert」が発売されたので購入して爆速で読みました。
こちら一作目の感想ブログです。(タイトルの癖が強っ)
前回の長編ミステリーではなく、ブツ切り短編集の倒叙ミステリーで読む前は「前回と違うのでどうかなと」思ったのですが、最後しっかり読者を騙してきてミステリーファンの心を掴んできます。
なお、倒叙ミステリーというのは本誌の表紙にも書いているのでネタバレではないです(笑)
以下詳細です
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目次
著者:相沢沙呼
あらすじ
緻密な犯罪計画により実行された殺人事件。アリバイは鉄壁、計画は完璧、事件は事故として処理される・・・・はずだった。
ひっそりと犯人たちの元に死者の声を聴く美女、城塚翡翠が現れる。
大丈夫。霊能力なんかで自分が捕まるわけがない。
ところが・・・
ITエンジニア、小学校教師、そして人を殺すことを厭わない犯罪界のナポレオン。
すべてを見通す翡翠の目から彼らは完全犯罪をなし得る事ができるのか?
レビュー
一作目の印象および展開がかなり強烈だった中、ブツ切り短編集の倒叙ミステリーにスタイルを180℃変えてきたのは正直驚きました。
事前情報を調べていて「大丈夫かな、面白いのかな?」とおもいましたが、心配ご無用でした。
さすがの技術。綺麗さっぱり裏切られました。
没入感がすごく、犯人が自分に成り代わったみたいで、どんどん翡翠ちゃんに追い詰められていく感じはすごく共感できました。
もはや恐怖すら覚えます(笑)
どの話も、あまりにも城塚翡翠がヤバすぎて途中から犯人が気の毒になってきました(笑)
そして最後の話の「信用ならない目撃者」はクライマックスの相応しく圧巻でした。
もう完全に騙され最初から城塚翡翠の手の内で転がされていました。
久々に心の底から「そういう事だったのかよ~(溜息)」が出ました。
ミステリー小説の現代の名作と言っても過言ではなく、友達にミステリー本を紹介するとしたらメディウム&invertを絶対紹介すると思います。
最後に
ここまで面白ければどうしても続編を期待してしまいます。
個人的な希望としては翡翠ちゃんの過去や生立ちを深堀するような話の展開だったら良いなと思っています。本作でもそこに触れることは皆無だったので・・・
P.S
前作の話忘れすぎていて、千和崎真が最後の話のクライマックスまで男性だと思っていましたw
【合理的に面白い】合理的にあり得ない 著者:柚月裕子
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アオシュウです(@aoshudesu)
今回初めて柚月裕子さんの作品を読みました。
「孤狼の血」で気になっていた作家さんでしたので、購入して読んでみました。
裏社会の話をうまくミステリー&エンタテイメント小説に仕上げてきており非常に面白かったです。
以下内容詳細です。
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目次
☆合理的にあり得ない
著者:柚月裕子
合理的にあり得ない 上水流涼子の解明 (講談社文庫) [ 柚月 裕子 ]
合理的にあり得ない 上水流涼子の解明【電子書籍】[ 柚月裕子 ]
あらすじ
「殺し」と「傷害」以外の依頼お受けします。
上水流涼子は弁護士資格をはく奪された後、頭脳明晰な貴山を助手に探偵エージェンシーを運営。
金遣いが荒くなった妻に疑念を抱く夫、賭け将棋で必勝を欺すヤクザ、野球賭博絡みのトラブルなど・・・
欲にまみれた人物たちの難題を涼子は知略と美貌を武器に解決する。
ミステリー×エンターテインメントの極上の一冊。
レビュー
・確率的にあり得ない
・合理的にあり得ない
・戦術的にあり得ない
・心情的にあり得ない
・心理的にあり得ない
一話完結型の5話の短編集になります。
このタイトル、読み終えたら分かるのですがものすごく絶妙です(笑)
街を歩いたら誰もが振り向く美貌の持ち主、上水流涼子。
助手兼上水流エージェンシーのブレイン貴山伸彦。
この二人の大胆かつ緻密な戦略・行動は各話に巧妙に散りばめられており、物語に引き込む極上の種となっています。
一話一話短くコンパクトな話ですが、一話読んだ爽快感が長編名作ミステリー小説を読んだ爽快感に匹敵します
「孤狼の血」など柚月さんのそのほかの作品を読んだことないですが、多分裏社会をテーマにしたミステリー小説おもしろい作者ランキングベスト3には必ず入るかなと思いました。
誰が悪者か分からない。
読者を話の最後ギリギリまで騙してくる柚月先生の手法に貴方は驚愕すること間違いなしです。
最後に
所感ですが、男のロマンを具現化した作品が多いのが柚月さんの魅力かなと勝手に思っています(笑)
これから柚月さんの作品読み漁りロマンに触れていきたいと思います!
【謎の会員制の探偵倶楽部とは?】探偵倶楽部 著者:東野圭吾
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アオシュウです(@aoshudesu)
東野圭吾さんの「探偵倶楽部」を読み終えたので、書評ブログ書いていきます。
東野ミステリーの真骨頂かなと思わせる作品でした。
東野圭吾作品の良いところを「ギュッ」と凝縮した一冊です。
以下内容詳細です。
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目次
☆探偵倶楽部
著者:東野圭吾
あらすじ
「お母さん殺されたの」
学校から帰ってきた美幸は家で母が殺害されたことを知らされる。
警察は第一発見者である父を疑うが彼には確かなアリバイがあった。
しかし、何か隠し事をしているかのような家族の言動に不審を抱いた美幸は、VIP専用の調査機関〈探偵倶楽部〉に調査を依頼する。
その結果明らかになった意外な真相とは?
(「依頼人の娘」より抜粋)
・偽装の夜
・罠の中
・依頼人の娘
・探偵の使い方
・薔薇とナイフ
短編5話収録のミステリー作品集
レビュー
物語一話一話、癖がなく、スっと読める作品集でした。
基本的に話の舞台などが家族、会社仲間など、ありきたりな舞台で狭い狭域で話が展開されます。
どうしても登場人物などが限られるので、有りがちなトリックや展開になりそうだなとか思いながら読んでいたんですが、そこは「さすが東野圭吾」でした。
しっかり裏切っていく展開を用意してくれております。
何が言いたいかかと言うと・・・
ただ、AがBを殺すみたいな話ではないのです!!!!
と声を大にして言いたい。
この気持ち読んだら絶対理解していただけると思うので、読んで体感してください。
そして、もう一つ良かったなと思ったポイントは、主人公の探偵倶楽部の探偵の物語になっていない所です。
この作品は被害者やそれを取り巻く周りの人の情景や感情の移り変わりなどが話の本質であり魅力です。
探偵倶楽部の探偵はあくまで物語のピースの一つで、当事者の家族や仲間の切迫した状況や心情の移り変わり、置かれた事情など物語の本質を存分に引き立ててくれています。
一話一話「話を楽しむ」ことができるのが、この作品集の魅力です。
最後に
この物語の刊行日が1996年と今から約25年前となっております。
なんと、私が赤さん時代に刊行された作品です。
でも当時赤さんだった私が、こうして大人になって世代を超えて読んでも楽しめるのも東野作品の魅力かなと本作品を読んで改めて思いました。