【銀行ミステリーの真骨頂】シャイロックの子供たち 著者:池井戸潤
おはようございます。
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お疲れ様です。
アオシュウです(@aoshudesu)
今回は池井戸潤さんの「シャイロックの子供たち」を読み終えたので、レビュー書いていきます。
半沢直樹でお馴染みの東京第一銀行が舞台です。
まさかの展開にミステリー好きの私も度肝を抜かれました。
読んでいて、「まさか!そんな展開?」と言いたくなるような物語です。
特にミステリー好きにオススメしたい一冊です。
以下詳細です。
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目次
☆シャイロックの子供たち
著者:池井戸潤
あらすじ
ある町の銀行の支店で起こった、現金紛失事件。
女子社員に疑いがかかるが、突如、別の男が失踪・・・・!?
”たたき上げ”の誇り、格差のある社内恋愛、家族への想い、上がらない成績・・・
事件の裏に透ける銀行員たちの人間葛藤。
二転三転する犯人捜し、組織の歯車の中でリアルな生が交差する銀行ミステリー。
レビュー
中小企業がひしめく地区の東京第一銀行長原支店が舞台の物語です。
東京第一銀行長原支店に勤める多種多様な人々にスポットを当て、その姿を描く短編集になっています。
作者のかつての銀行員時代を元に銀行の職場が非常にリアルに描かれています。
個人的に新卒の職場がゴリゴリの営業会社でした。
本誌で描かれている東京第一銀行長原支店と私の新卒の会社と似ている部分があり、共感しながら読んでました(笑)
サラリーマンを経験したことがある人が読んだら、多かれ、少なかれ共感できるシーンはあると思います。
銀行員と家族のサラリーマンの物語。
めでたし、めでたしで終わると思いきや・・・・
そうは問屋が卸さない。
物語の中盤あたりから、急に大規模犯罪にかかわるミステリー物語に変貌します。
序盤で描かれた「犯罪」のフラグに徐々に触れていき、最後、とんでもない真実が浮かびあがってきます。
銀行という特殊な世界観も、忠実に組み合わせ、読者に「あっ!」と言わせるミステリーな展開を入れ込んだ、池井戸さんの手法には「さすが」と言わざるおえませんでした。
半沢直樹では見れない、銀行×ミステリーは池井戸潤ファン必見です。
最後に
池井戸潤さんの作品を読んで、いつも思うのが、実際の銀行員は池井戸潤さんの作品を読んでどう思っているのかが気になります。
もし、本ブログを見た人の中で銀行員の方がいらっしゃれば、池井戸作品の感想とかリアルな銀行の姿などのコメントを残して頂けますと幸いです(笑)
【知念実希人さんの原点の作品】レゾンデートル 著者:知念実希人
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アオシュウです(@aoshudesu)
今回は知念実希人さんの「レゾンデートル」を読み終えたので書評ブログを書いていきます。
何作か知念作品を読んでいますが、これまでとテイストが違った印象を持ちました。
医療に特化したミステリーテイストの作品が多いのですが、本作品は主人公VS犯人のよな形で明瞭な作品だなと感じました。
ミステリーを楽しむと言うよりか、主人公並びに回りの人の生き様を読んで楽しむという感じです。
知念作品が好きな人はぜひ読んで欲しい作品です。
以下詳細です
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目次
☆レゾンデートル
著者:知念実希人
あらすじ
私がジャックですーーーー
殺人者の<存在理由>とは?
末期癌を宣告された医師・岬雄貴は酒浸りの日々を送っていた。
ある日、不良から暴行を受けた岬は、復讐を果たすが、現場には1枚のトランプが・・
そのカードは巷を騒がしている連続殺人鬼「切り裂きジャック」のものと同じだった。
その後、謎の殺人鬼「切り裂きジャック」と岬の奇妙な関係が始まる。
書評
もし、自分の「死」がいつ訪れるかが分かったら、貴方はどうしますか?
勿論、すぐに答えることはできないと思います。
というか、逆にすぐ答えられる人は、それはそれで怖いですねw
主人公が「死」という現実を突き付けられ、その直後、最悪の殺人鬼「切り裂きジャック」と持ちず、持たれずの関係を持つ、主人公の数奇な運命を描いた物語です。
いざ、主人公の立場に立ってみることを想像すると、主人公が選択する行動も理解できない事もないなーと思いながら読んでいました。
クライマックス、主人公・岬が笑って潔く死ぬため、ジャックと対峙する場面は感動必至です。
主要登場人物のそれぞれの目線で話が進行する形になっており、情景や行動の背景などがよく分かり読みやすかったです。
本作品はミステリーやトリックを楽しむという感じではなく、それぞれの登場人物の心情や事象を理解して、一つの大きな物語になるというのを楽しむ作品かなと思いました。
最後に
本誌と全然関係ないですが、この「レゾンデートル」の出版会社の実業之日本社さんの「100年たっても本が好き」というキャッチコピーが好きです(笑)
どこが良いとか言われると、難しいですけど、語呂とか諸々好きです。
【捜査一課のエース犬養隼人の活躍ここにあり】切り裂きジャックの告白 著者:中山七里
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アオシュウです(@aoshudesu)
今回は中山七里さんの「切り裂きジャックの告白」を読み終えたのでレビュー書いていきます。
個人的にジャックザリッパーはホームズ作品や名探偵コナンなど、様々な作品の題材にもなっており、興味を惹かれる事件でした。
そのため中山七里さんがどのようなテイストで書いてあるのかが気になり購入しました。
中山七里さんのシリーズでは御馴染みの刑事・犬養隼人が主人公です。
もう、「犬養=綾野剛」のイメージが付きすぎて、読んでいる時、犬養がずっと綾野剛に脳内変換されていました。(イケメンすぎる)
社会問題に切り込んだ、息をもつかせない社会派ミステリー作品です。
以下内容詳細です。
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目次
☆切り裂きジャックの告白
著者:中山七里
切り裂きジャックの告白 刑事犬養隼人 「刑事犬養隼人」シリーズ (角川文庫)
あらすじ
東京都内の公園で臓器をすべて繰りぬかれた若い女性の死体が発見された。
やがて、テレビ局に”ジャック”と名乗る犯人から声明文が送り付けられる。
その直後、今度は川越で会社帰りのOLが同じ手口で殺害された。
被害者二人に接点は見当たらない。
怨恨か、無差別殺人か、捜査一課のエース犬養刑事が捜査を進めると、被害者の共通点としてある人物の名前が浮上した。
ジャックと名乗る冷酷非道な殺人者と警察の壮絶の闘いが始まる。
レビュー
本作品のテーマは、今なおセンシティブな「臓器移植」の問題を組み込んで物語が作られています。
そもそもの臓器移植のYes or No、残された遺族の意思、移植される側の人の気持ちや行動など、惨殺な事件の裏に見え隠れする、社会問題を上手に組み合わせた作品でした。
肝心の事件は、切り裂きジャックを模範とした殺しをし、世間・警察を惑わせる犯人に翻弄されながらも、警視庁のエース犬養は地道な捜査で少しずつ犯人の尻尾を掴んでいく・・・
やっと容疑者逮捕で解決と思いきや、そこからまさかのドンデン返しがあります。
そこは是非、期待して読んでください。
また、警視庁のエース犬養の家族やプライベート、過去も物語に記されており、犬養の苦悩もまた、本物語の良いスパイスでした。
最後に
「切り裂きジャックの告白」の作品のように、中山七里さんの作品は今の社会問題にスポットを当てた作品が多いです。
メディアやネットだけでは分からない、社会問題の真実が見えてくるのが作品の特徴かなと思います。
小説という名のエンタメを通して非常に勉強になりますので是非、中山七里さんの作品を読んでみてください!