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【出版業界のリアルを知りたい人オススメ】作家刑事毒島 著者:中山七里

おはようございます。

こんにちわ。

お疲れ様です。

 

アオシュウです(@aoshudesu

 

今回は「作家刑事毒島」を読み終えたので感想書いてきます。

 

中山七里さんの著者作品なので、ミステリーを楽しむというのは当然ですが私たちが普段読んでいる文学の事情及び裏世界が分かる面でもオススメです。

 

以下内容詳細です

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目次

 

 

☆作家刑事毒島

著者:中山七里

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作家刑事毒島 (幻冬舎文庫)

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あらすじ及び構成

1:ワナビの心理試験

2:編集者は偏執者

3:賞は獲ってみたものの

4:愛瀆者 

5:原作とドラマの間には深くて暗い川がある

 

こちらの5話構成になっております。

話はそれぞれ1話完結型。

 

新人賞の選考に関わる編集者の視察したいが発見された。

 

三人の作家志望者が容疑者に浮上するも捜査は難航。

 

警視庁捜査一課の新人刑事・高千穂明日香の前に現れた助っ人は、人気ミステリ作家兼刑事技能指導員の毒島真理。

 

冴え渡る推理と鋭い舌鋒で犯人を追い詰めていくが・・・・

ワナビの心理試験より)

 

刊行順でいうと

本作の「作家刑事毒島」

「毒島刑事最後の事件」

bluemountain.hatenadiary.com

このような形になります。

 

物語の時系列でいうと、

「毒島刑事最後の事件」→「作家刑事毒島」になります。

ぜひセット購入して読んで頂くと、面白さが増大すると思います。

 

ちなみに最新作の「毒島刑事の嘲笑」の連載が去年終了しているので、そろそろ新作の単行本が発売されると思われます。

 

こちらも非常に楽しみです。

 

レビュー

「うふ、うふ、うふふふふ」と笑いながら犯人をあっという間に追い詰める、悪魔のような作家ここにあり。

 

絶対、自分の周りに居たら友達辞めるわというのを具現化したようなプライドだけ高く、口だけ人間を、さらに捻くれた毒島の言葉の「毒」で、追い詰める姿は非常に爽快でした。

 

事件の犯人及び、関係者がシンプルに「こんな人間と付き合いたくないなー」という人達しかいないので、「いいぞ、やったれ」と各物語の最後らへんは応援してました(笑)

 

あ、ちなみに毒島さんも「こんな人間と付き合いたくないなー」に入賞できます。

 

出版業界の闇というより、作者側、出版社側のリアルが鮮明に描かれているので当たり前のように読んでいる小説って、実は血と涙の結晶なんだなと痛感しました。

 

そして、中山七里さんの執筆スピードはやはりえげつないんだなと本作を読んで感じました。いつも短期間で良作の提供ありがとうございます。

 

最後に

実は私は出版社に勤めています。

同じビルで働いている人がこんな感じなのかなーと思うと尊敬しました(笑)

 

ただ部署が異なり出版の仕事をしていないため「ほえー」という感じで一人のユーザーの気持ちで読みました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ミステリー好きに朗報。新時代の本格ミステリー作品が爆誕しました】硝子の塔の殺人 著者:知念実希人

おはようございます。

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アオシュウです(@aoshudesu

 

今回は知念実希人さんの「硝子の塔の殺人」を読み終えましたのでレビュー書いていきます。

 

購入したのが発売から2週間ぐらい経ってから購入しました。

 

その間に本屋にいくと、各本屋の人気ランキングの棚に1位or2位で常に乗っていたので購入前から非常に気になっていた作品でした。

 

知念さんの作品は比較的多く読んでいますが、本作品では新たな境地に達したというのが読書後の印象でした。

 

帯のキャッチコピーの「ミステリを愛するすべての人へ」というキャッチコピーが的を得すぎていました。

 

ミステリー好きは有無を言わず読んでください。

これに関しては本代の2000円とそれに費やす時間のプライスレスを保証します(笑)

 

以下内容詳細です

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目次

 

 ☆硝子の塔の殺人

著者:知念実希人

 

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硝子の塔の殺人

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あらすじ

雪深い森で輝く、硝子の塔。

 

地上11階、地下一階、唯一無二の美しく巨大な尖塔。

 

ミステリーを愛する大富豪の呼びかけで、刑事、霊能力者、小説家、料理人など、一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。

 

そして館で次々に惨劇が起こる。

 

館の主人が毒殺され、ダイニングでは火事が起き血濡れの遺体が。

 

さらに血文字で記された13年前の猟奇的事件・・・・

 

謎を追うのは名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬。

 

散りばめられた伏線、読者への挑戦状。

 

驚愕のラストは今までのミステリー作品を凌駕すると言っても過言ではない。

 

レビュー

よく分からない巨大な塔、クローズドサークル、密室殺人、名探偵、優秀な助手、強大なヴィラン倒叙などミステリー要素をすべてぶち込んだ作品です。

 

名探偵・碧月夜を中心に不可解な事件が解決されたところが、この物語の始まりです。

 

本当の物語は中盤~終盤にかけてになります。

 

ちゃぶ台をひっくり返すとは、このことかと言うぐらい前半の伏線回収、話がどんでん返されます。

 

小説などは物語を俯瞰して読むものという概念でしたが俯瞰の中に「読者への挑戦状」が突き付けられ没入感がすごく一気に読むことができました。

ここだけ見たら「何言ってるの?」となると思うんですが読んだら絶対理解頂けます(笑)

 

知念先生の作品の特長である現役医師だからできるリアルな表現など今までの良さも、しっかり体現されておりました。

 

知念さんの作家デビュー10周年、実業之日本社創業125周年

この一冊はまさにその節目に相応しい「超本格」作品と言っても過言では御座いません。

 

最後に

登場人物の共通点として「ミステリー作品好き」という共通点があります。

 

なお、ミステリーの名作の内容が割と本作品では重要なヒントとかにもなったりもします。

 

ですので、作中にミステリー作品の作品名などが、かなり出てきます。

 

知らないからと言って本作の楽しさが半分以下になるみたいな事はないですが、知っていれば+αでさらに楽しめるのかな~と感じました。

 

あまりにも色んな作品が本作中に登場するので、自分が知っているミステリー作品の世界はまだまだ狭いなと実感しました。

これから往年の名作も含め色々な作品を読んでいきたいなと強く決心しました。

 

 

【中山七里さんが描く森友学園問題のオマージュ作品】能面検事の奮起 著者:中山七里

おはようございます。

こんにちわ。

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アオシュウです(@aoshudesu

 

密かに楽しみにしていた「能面検事」の第二弾作品を読み終えました。

 

 

bluemountain.hatenadiary.com

 ↑

こちら一作目のレビュー記事になります。

文庫本が出ているので興味あれば購入してみてください。

 

実際にあった事件を模倣しているような政治と金の事件を最強のポーカーフェイス検事・不破俊太郎が切り込んでいきます。

 

シンプルかつ分かりやすいドンデン返しの結末は必見です。

 

以下内容詳細です

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目次

 

☆能面検事の奮起

著者:中山七里

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能面検事の奮迅

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あらすじ

「能面検事」の活躍再び

 

尺度しない

空気を読まない

 

完全無欠の司法マシーン再登場

 

学校法人萩山学園に対する大阪・岸和田の国有地払い下げに関し、近畿財務局職員の賄賂疑惑が持ち上がり、大阪地検特捜部が捜査を開始。

 

ところがその特捜部内の担当検事による決起文書改ざん疑惑が浮上。

 

最高検から調査チームが派遣され、大阪地検一級検事の不破俊太郎は検察事務官の惣領美晴と調査に乗り出し、信じがたいものを発見する。

 

レビュー※ちょいネタバレあり

この作品に出てくる萩山学園の事件は完全に森友学園問題をオマージュしてます。

 

ちなみに森友学園の事件、ニュースで何となく聞いていたけど詳細が分からないという方は以下日経新聞の記事が分かりやすかったので参考にしてみてください

 

vdata.nikkei.com

いわゆる政治とカネの問題なので、読む前は正直話の内容理解できるかなと不安でした。

 

しかしながら、ただの憂いでした。

 

政治とカネの問題から、物語が急転直下しまさかの話の方向にあれよ、あれよと流れていきます。

 

法律の知識とか難しい考えは必要なく普通に楽しめます。

 

そして予想外のちょっぴり切ない結末が待っています。

 

また中山七里作品では御馴染みの岬洋介の父親・岬恭平も登場します

 

たまにクロスオーバーさせてくるのは「ドキッ」としますね(笑)

 

最後に

この能面検事の三作品目が出るかは分かりませんが、次もし刊行されるとしたら能面検事・不破俊太郎の過去の因縁に纏わる話だと面白そうだなと感じました。

 

何故、表情を変えないスタイルになったのか?

そこを深堀したら面白いんじゃないのかなと思っています。

 

ちなみに1作目にその理由については軽く触れられています。

 

何にせよ能面検事シリーズは中山七里作品の中で好きなシリーズ上位に入ってくるのでどんな続篇が出てても楽しめると思います。

 

求む!続篇!!