【ミステリー本初めての人にオススメしたい一冊】蒼海館の殺人 著者:阿津川辰海
おはようございます。
こんにちわ。
お疲れ様です。
アオシュウです(@aoshudesu)
今回は期待の新人作家で私と同じ年の阿津川辰海さんの「蒼海館の殺人」を読み終えたので、レビュー書いていきます。
本作はこちらの「紅蓮館の殺人」の続編になります。
典型的なクローズドサークルの物語です。
がっつりミステリー好きで、常にミステリー本を読んでいる方というよりか、今までミステリー本なんか見たことがないという人向けの本だなと感じました。
以下内容詳細です。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
目次
☆蒼海館の殺人
著者:阿津川辰海
あらすじ
学校に来なくなった「名探偵」の葛城に会うため、僕はY村の青海館を訪れた。
政治家の父と学者の母、弁護士にモデル。
名士ばかりの葛城の家族に明るく歓待され夜を迎えるが、激しい雨が降り続く中、連続殺人の幕が上がる。
刻々とせまる洪水、増える死体、過去に囚われたままの名探偵、それでも夜は明ける。
新鋭作家の本格ミステリー作品。
書評
個人的に本誌に点数をつけるとしたら及第点の「60点」です。
良かった点と言及点を書きました。
購入して読む際、参考にしていただければ幸いです。
良かった点
・張り巡らされた壮大で「なるほど」と思わせるしっかりしたトリックは非常に良かった。
・合間に表や図を使い時系列や詳細が整理されている。
→壮大なトリックのため、少し混乱しやすい部分があったのですが、こちらのおかげで内容を理解し、読了することができました。
言及点
・それぞれの登場人物の背景などをもう少し突っ込んで描いてほしかった。
→登場人物が多いので、描ける範囲も限られますが、重要人物などはもう少し、過去や背景に突っ込んで物語と絡めて描いたら、もっとおもしろくなると思いました、
・物語設定や登場人物設定があからさま過ぎて全体的に物語が「軽く」感じられた。
→ミステリ初心者には、楽しめる作品でしたが、ミステリをそこそこ嗜んでいる私にとっては、クローズドサークルの典型的な作品すぎて、少し中だるみをしてしまいました。
あまり前作と関係性がありすぎると新規購入者を見込めないという大人の事情はあると思いますが、個人的には前作ともうちょっと上手く絡ませて、葛城やその周りの人を深く掘り下げた作品だとさらに楽しめたと思います。
最後に
少しマイナス点を書いてしまいましたが、本作は非常に読み応えがありました。
描き方なども現代風な所もあり、比較的読みやすいかなと思います。
本作を読んでミステリ初心者の方はミステリー本の楽しさを知ってもらえればうれしいです。